ネットワークの知識が少ない経営者の場合には、セキュリティ対策も必要最小限にしてそのコストを削減したいと考えることが少なくありません。ファイアウォールは従来から広く利用されているものであり、セキュリティー対策には欠かせないものと言うイメージがあることから、これを導入することで十分な対策を行うことができると考える場合も多いものです。しかし近年では様々な方法でネットワークに対する攻撃を仕掛けたり、情報を盗み出そうとするものも数多く存在していることから、これらの方法を熟知した上で十分な対策を行うことが必要です。その中ではファイアウォールは特定の攻撃に対してのみ効果を示すものであるため、この点を意識した上で総合的な対策を行うことが重要となっています。

ファイアウォールは基本的には静的な攻撃に対して効果を発揮するものですが、近年増えているスパムメールやDDoS攻撃などは防ぎきれないといったデメリットがあります。これはビジネスを行う上で必要なポートやプロトコルを利用するものであるため、これを静的に遮断すると業務を行うことができないことになるためです。このような場合には、動的な攻撃を検知し瞬時に遮断するIDSなどの対策機器を導入することが必要な場合が少なくありません。ファイアウォールを利用する場合には、その機能を過信しすぎないことが重要です。

適切に攻撃の分析を行い、これに対して最適な対策を施すことが重要であり。ファイアウォールはこれらの機器の1つであることを認識することが重要です。